過去のヒヤリ・ハット提出と事故報告書の結果を基に、原因を調べその急所の対策を記載してあります。
各項目の内容を意識して作業をするように心掛けて下さい。
導線とは、搬入経路や搬出経路のことです。
現場によっては、搬入・搬出経路が長い場合があります。この場合は養生から始めますが、同時に導線状況を確認して下さい。
1.通路が狭くなっている
2人で運ぶ場合は、後ろ向きの方が壁にぶつからない
ように舵を取って下さい。
2.天井が低くなっている
間口は天井が低くなっているので、台車から什器を下ろして通過して下さい。
3.段差がある
玄関や廊下に段差があるので、移動時は意識して下さい。
4.曲がり角になっている
長尺物は、後ろが死角になるのでぶつけないように確認して下さい。
※台車に長尺物を載せると、内輪差が生じるので大きく曲がって下さい。
スロープとは、傾斜になっている場所です。
必ず後ろ向きで、押さえながら進んで下さい。
前向きで進むと、倒れる可能性があります。
※あくまでも進む向きのなので、写真のように運ぶと崩れる可能性があります。
道路の縁石、通路の段差、エレベーターの溝などのことです。
これらの段差でも荷崩れします。手で押さえながら、ゆっくりと進んで下さい。
エレベーターの溝は、車輪が挟まって荷崩れします。手で持ち上げて、手で押さえて通過して下さい。又は、パタンコを使用して下さい。
台車をすべて(5台)で重ねると崩れる可能性があります。
1.一般的な大きさの台車は、5台で重ねます。
2.大きく重たい台車は、4台で重ねましょう。
古い台車は、角が赤線のように丸くなっている場合があります。
重なる面積が小さくなるので、非常に崩れやすい状態です。
置き方を工夫するだけで、事故が防げます。
1.少しの間、仮置きしようとこの状態で置くと、第三者の方や物を持って足元が見えない方は足を載せて滑ってしまします。
2.裏返しにする。
3.壁に立て掛ける。
※仕上げ材に直接立て掛けないで下さい。
傷が付く可能性があります。
1.必ず相手を見てから「持ち上げます!」と意思表示を伝えて下さい。
2.相手が理解したかを必ず確認して下さい。
3.「せ~の!」と言いながら必ず同時に持ち上げて下さい。
1.新人の方は、掛声に抵抗があると思いますが、しないと物損事故の原因になります。
2.掛声を掛けることで仲間も安心し、相手とのコミュニケーションにもなります。
1.一般的な大きさの台車は、5台で重ねます。
2.上段が落ちないように、中間を持って下さい。
3.手渡しがスムーズに進みます。
通常と狭い場所で持ち方が変わります。
【通常の持ち方】
引き出し部分を押さえて、ダンボールと同様にして運んで下さい。
【狭い場所での持ち方】
縦にして引き出し部分を上向きで運んで下さい。
ダンボールや大型什器を持つと、足元が見えません。
基本的に、物を運ぶ場合は視界が悪くなり足元が見えません。
そのため段差につまづいたり、階段で踏み外してしまいます。
導線を意識して運んで下さい。
曲がる場合・階段の場合は注意が必要です。
後ろが見えないため旋回・昇降時は天井・壁にぶつからないように後ろを意識して下さい。
慣れていない方は、2人で運んで下さい。
正しい腰痛防止の手順です。
1.立ち位置を定める。
2.膝を曲げて腰をおとす。
3.物を引き付ける。
4.背筋を伸ばして垂直に立ち上がる。
5.横で持たずに正面で持つ
過去の事故とヒヤリ・ハットを問題形式で記載します。
写真と質問から、起きそうなリスクを考えて下さい。
このような上記の言葉を危険余地訓練と呼びKYTと略します。
この状態で台車に椅子を載せる場合のリスクは?
載せた後に、台車が動いて壁にぶつかります。
台車を足で押さえて載せるか、壁際で作業しないで下さい。
この状態で壁際に物を置く場合のリスクは?
持ち上げたり、下ろしたりする時に、壁や天井にぶつかります。
特に長尺物は、後ろが死角になるため、ゆっくりとぶつからないように意識して下さい。
このまま放置した状態で誰も居ない場合のリスクは?
台車の盗難や第三者の方の邪魔になります。
必ず、1人は状況を確認できる方を配置して下さい。
壁に立て掛けた状態で、すぐに去ってしまった場合のリスクは?
立て掛けた物が、ズレたり動いて倒れます。立て掛けたら、動かないか目視して下さい。
この状態で、ディスクを裏返しにして重ねる場合のリスクは?
重ねる時に電線カバーが開いて、挟まり割れてしまいます。
養生テープで保護するか、開くことを意識してゆっくりとひっくり返して下さい。
非常に高価な精密機械なので、持つ場所が分からなければ聞いて下さい。
キャスターが付いているので転がして運びます。
その時に、通路の段差やエレベーターの溝がある場合は持ち上げて下さい。
手で確認して、硬く丈夫な部分を持って下さい。
柔らかい部分や脆い部分は絶対に持たないで下さい。
ダンボールや梱包された物は、中身が未知です。
形状から中身は蛍光灯と分かるものの・・・梱包されていると、中身はわかりません。
このような場合は、取扱注意・われもの注意シールが貼ってあります。
貼っていない場合もありますので、ゆっくりと持ったり下ろしましょう。
配線が絡んでいる机や棚があります。
机の上には何も載っていなくても、写真のようにハブが隠れている場合があります。
机の下やサイドを確認して下さい。
長尺物・大型物が梱包されている場合は注意して下さい。
エアーキャップで梱包されていると、非常に滑ります。
持つ場所が上側だと徐々に滑っていきますので、下側をしっかりと持ちましょう。
矢印の方向に切ると、指を切ってしまいます。
指を出さなければ、切ることはありません。刃を斜めに切り込むことで中身を傷つけません。
周囲の状態を確認して下さい。
養生材の上に物が載っていないかを確認してから撤去して下さい。
ここで注意して頂きたい事は、物を移動する時に気が緩んで、
天井・壁・第三者にぶつけたりしないように意識して下さい。
風が強い場所での立て掛けには注意して下さい。
ビルや店舗の入口付近の養生作業では、風の強い日は壁に養生材を立て掛けると
倒れて第三者に当たったり、傷が付く場合があります。
テープを剥がす場合は、貼ってある箇所の状況を確認して下さい。
マスキングテープや養生テープを剥がす場合は、付着面を必ず確認して下さい。
ペンキで塗ってある箇所、クロス材に貼ってある箇所は勢い良く剥がすと塗装が剥がれたり、
クロス材が破けますので、ゆっくりと剥がして下さい。
ギリギリに置くと非常に落下する可能性があります。
風が吹いたり、キャスターが付いているので動いて落下します。
2つの赤い線の間に足やズボンが挟まれる可能性があります。
昇降中は近づかないで下さい。
挟まれると骨が折れたりします。
特に暗くなると、見えないので意識して下さい。
重たい什器でも落下する可能性があります。
昇降中は手で押さえて、挟まれないようにして下さい。
この段差でつまづくことがあります。
水平になるまで上げるか、地面に接するまで下ろして下さい。